高見乾司《雪舞-1/山嶽風雪》
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源平の昔・・・遠く椎葉の山中まで平家の落人たちを追って来た源氏の追討史たちも、――この奥に棲み処はあるまい・・・と追手を収めて引き返したという地点がある。ところが、さらにその山の向こうに古式の習俗を残す村があるのだ。冬になれば厳しい風雪に閉ざされてしまう村に神楽が伝わっている。山中の神社での神事の後、神楽宿に下った一行が一夜をかけて舞い継ぐ神楽には、悠遠の時を刻んだ史実が秘され、村人の生活が投影された神と人との交歓の場となって銀白の夜が更けてゆく。
*販売作品は絵画のみ。
技法・材質:和紙に水彩、アクリル、水墨、染料など
作品寸法(cm):73.0 × 166.0
所属:空想の森美術館コレクション
*備考
・送料は別途(地域別)計算となります。
【神楽を伝える村へ】
――空想の森のアート&エッセイ(4)/高見乾司――
山を越えて行くと、遠い峰の向こうから、神楽笛の音が響いてくることがある。宮崎県には、総数300座を超える神楽が伝承されており、秋から冬、そして春へかけて、山深い村々や海辺の里で、終夜、神秘の舞が舞い継がれるのである。神楽の場に、荘厳な仮面神が現れ、優美な舞が舞われるとき、そこには、勇壮な国家創生の英雄たちの物語と、古くからその土地に座し、人々の暮らしを見守り続けてきた土地神たちの織り成す絵巻が繰り広げられる。
焚き火の煙、焼酎の香り、太鼓の音。舞人、旅人、村人、子供たち。吹きすぎてゆく風、舞い散る小雪。
御年104歳になる神楽の画家・彌勒祐徳(みろくすけのり)先生は、98歳頃まで現場に100号のキャンバスを持ち込んで描いておられたが、
――夜中の2時を過ぎた頃、神楽の神様が降りてくる・・・
と仰っていた。神が人に憑依し、人が神に変移する空間。その地点から、また神楽の現場を訪ねる旅が始まった。日本の古層を探訪するはるかな旅路である。
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