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武石憲太郎 《佐賀関の港》

¥180,000 税込

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武石憲太郎氏は、初期の由布院空想の森美術館によく通ってきてくれて、個展を開催してもらったり、ともに各地へ出かけたりした。そんなある一夜、「お面を描かせてください」とリクエストしてきたので、私は自由に美術館空間を使って下さいと言い残し、自分の部屋で描きかけの原稿を仕上げ、深夜の美術館にもどってみると、「うん、うーん」と獣のうなるような声が聞こえた。憲太郎氏さんが、仮面たちと対話しながら絵を描いているのであった。またある時、由布院の隣町の湯平温泉で開催された「由布院と山頭火展」で一緒に仕事をし、温泉街を巡って絵を描いた。旅の俳人・種田山頭火は放浪の途次、この温泉町に立ち寄り、木賃宿の娘さんのやさしさにふれて「しぐるるや人の情けに涙ぐむ」という秀句を残すのである。それにちなむ企画の間じゅう、武石憲太郎は放浪の画人となり、ひたすら絵を描いた。そんなふうに、場や空間に同化し、その空気を瞬時に捉えて画面に定着させるのが武石さんであった。通い続けた海辺の町では、漁師さんと間違えられることもあったらしい。画面には潮風の匂いが漂っている。

<ジャンル>絵画
<技法・材質>水彩/画用紙
<作品寸法(cm)>42.0 × 58.0
<所属>空想の森美術館コレクション
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